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屏風岩雲稜ルート

 前穂高岳・屏風岩雲稜ルート登攀(2011年8月14日)       
新潟クライミングクラブ(NCC)・竹内和比古

8/13日、昨年は雨で敗退。
今年は何とか登攀したいとの石附氏の要請を受け沢渡~上高地へ。
新潟市東体育館に通うクライマー虎澤さんも一緒なので3人だ。

20㌔以上のザックを背負い、山ガールで賑わう横尾へ。
橋を渡って30分、岩小屋前の網で囲われた石の土手でテント張る。晴れているので今回は成功するか?
前に見える屏風岩の存在感はいつ見ても圧倒される
 
8/14日は朝3時起き、4時出発。1ルンゼ押し出しを登る。
T4取り付きに川崎労山3人と1パーティ皆さんは東稜で雲稜は我々のみ。
順番待ちなくて良かった。

T4への登り。
1ピッチ目石附リード、2ピッチは竹内リード右側のフレーク登る。
東稜登る男女パーティが川崎労山グループを追越して行った。
 
(T4への登り)
T4取り付き


雲稜ルートの1ピッチは竹内リード。
見なれたクラック状のハングだ。最初は簡単だが上部は厳しく「フィフィ」のお世話になる。
10数年前「上高地地震」の登攀記憶がよみがえる、あの時も我々だけだった。

(1ピッチ目、竹内リード、石附確保)
1ピッチ目


石附は具合悪く2ピッチも竹内リード。
右上を間違って右へ行き10分くらいロス(ファイナルカットへ)そして扇岩へ。
心地よい乾いた風が吹く、良いテラスだ。
水が無くなった、不吉な予感。

下から大阪・福井のフリーで登るパーティが来る。
屏風岩をフリーで登攀する意志はすごい。
小川山で5.12登るそうだ。

3ピッチ目石附がリード。上部から右トラバースが厳しい(ハンギングビレイ)

(3ピッチ目、石附リード)
3ピッチ目


4ピッチ目石附リード右上トラバース。
5ピッチ東壁ルンゼは竹内リード。ルンゼを左上に行く。
これがなかなか嫌らしい。
右上の壁に結構ハーケンが打ってあるので何とか行く。

6、7ピッチの草つきは石附リード。
左上に見覚えのある木がある、午後3時半登攀終了。
足とももが疲れた。水がない、みんなも飲み干したようだ。
涸沢へ下降。4時に出発し、這い松の藪漕ぎをする。
目の前に屏風の耳あり。ここから2百m登ると思うとうんざりする。

5時パノラマコースとの分岐。
新村橋から来た親子に「水下さい」と喉から出かかって飲み込む。
日が暮れてくる。無性に喉が渇く。
右手に涸沢ヒュッテの明かりが見える。

8時やっと涸沢ヒュッテ到着。
冷たい水をがぶ飲み。ついでにビールを自販機で買って飲むと震えがくる。
やはり2300mは寒い。

「あなた方は今頃何処から?」
涸沢ヒユッテ登山客から聞かれる。
ヘッデンをつけて延々涸沢下降。

10時やっとテント場着。
アルパインは、やはり体力勝負だ。

石附さんは「念願果たせて良かった」つぶやく。
虎澤さんは初めてのアルパインだが登りや度胸も申し分なし。
私にとっては「還暦の屏風岩登攀」となった。

(雲稜からの見た東稜を登るパーティ)
東稜

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